予定通りの慣らしも無事完了し、走行距離も2,000kmを超えましたのでこの辺りで一度タイガーのエンジンに関して私なりにインプレしてみようと思います（田代山林道ツーリング（後編）のラストで書いた内容とちょっと被ってしまいますがご了承下さい）。
〜数字について〜
タイガー８００ＸＣ（以下タイガー）の名前にもある通りエンジンは800ccのDOHC3気筒です（ベースモデルのタイガー８００とエンジンは基本的に一緒です）。
同社のデイトナ６７５（以下デイトナ）やストリートトリプル（以下ストトリ）と同一のエンジンをボアアップしながらも、ピークパワーを落として低・中速でのトルクを重視した仕様となっております。
デイトナやストトリのボアストローク比、「74.0 x 52.3mm」と比べるとタイガーのそれは、「74.0 x 61.9mm」となっておりかなりロングストロークなのが分かります。
デイトナが125PS、ストトリが106PSに対してタイガーは95PSとなり馬力は大分落ちているわけですが、逆にトルクはデイトナが72Nm/11700rpm、ストトリが68Nm/9200rpmに対してタイガーは79Nm/7850rpmとより大きいトルクをより少ない回転数で出しているのが特徴的です。
〜実際の乗り味について〜
以前乗っていたデイトナと比べると確かにレブリミットまでの加速はデイトナの方が上ですが、タイガーも決してタルイという事は無くキッチリ上まで力強く回ってくれます。
トルクに関してはデイトナも3気筒の特性により、下がスカスカなんて事は無く思いの外低回転でも走りやすかったりするわけですがその点はタイガーも同じ感覚です。それに加えて坂道等で一つ上のギアを使える位の余裕が増え確実にトルクアップが体感ます。
ただし、私的にタイガーのエンジンは極低回転が弱いかなと思います。
デイトナに乗っていた時に比べてややエンジンを回してクラッチを繋がないとエンストする感じが強い気がします。
これがオフ走行の時に影響した事がありまして、例えば砂利が深い所で停止→再発進時のホイルスピンの誘発が多々あります（これは私の腕とタイヤのグリップ力やトラクションも影響する点ではありますが…）。
とは言え、このエンジンがオフ走行に向いてないという事は無く、特性を理解して走れば単気筒とはまた違った乗り易さと楽しみがある点は正直なところ意外でした。
乗る前まではデイトナの感覚がかなり強かったので、「あんな回すエンジンでダートとか無いわー('ω`)」とか考えてたので余計にですね。
然るべきタイヤを履けばその戦闘力はかなり高そう、ってのは以前も書きましたがその通りだと思います。
〜排気について〜
マフラーは3-1-1の右アップマフラーになってます。
出口に樹脂製のカバーが付いていて今風（？）の形ですね。
音量は当然車検通るレベルですが3気筒特有の、「あの音」はちゃんと出てますのでご安心を。
今のところ社外品の選択肢は純正でもあるARROWか、若しくはREMUSだけでしょうか。
まあ、あったとしてもしばらくは換えないでしょうけど。
スロットルを戻した時にマフラーから、「コンコン（またはカンカン）」みたいな音が聞こえる事があるのですが、これは二次エアーによるアフターファイヤーみたいですね。
ちなみに、サイレンサーの上に付いてるカバーのエッジが結構尖ってますんでご注意下さい。
私は洗車の時に指負傷しましたのでｗ
〜ちょっと気になったところ〜
上の方でタイガー８００ＸＣとベースのタイガー８００はエンジンが基本的に一緒と書きましたが、よく分からない違いが一つあります。
カタログにも書いてあるのですが、ジェネレーター（オルタネーター）がタイガー８００は、「550w」と書いてあるのですが８００ＸＣは、「500w」となっています。
メーカー側の表記ミスでなければ何で同じエンジン、同じ灯火類なのに50wも違うんでしょうか？（私は電気関係は苦手なのでよく分からんです）
これはトライアンフ七不思議の一つにとして語り継がれる事になるでしょう…（勝手に作るな！！）。
まあ、それでもライバル車であるBMWのF800GS（400W）に比べると高いんですけどね。
長くなってしまいましたが以上でタイガー８００ＸＣのエンジンのインプレを終了したいと思います。
かなり主観が入ってますし、まだまだ距離が少ないので語れるところも少ない感じではあるのですが、私としては（デイトナで慣れたエンジンがベースという事もありますが）取っ付き易く良いエンジンだと思います。
これからも走り続けていって、また思うところがありましたら書いていきたいと思います。
気になる燃費等についてはまた次回にやりたいと思います。
