こんにちは、雪風です。
退院から1週間経ちましたが、自宅での生活にも少し慣れてきました(体は相変わらず痛いですが…)。
さて、昨年の12月10日から2月17日まで69日間入院していた訳ですが、その時の模様を大まかに三編に分けてお伝えしたいと思います。
私も入院中に他の人の入院ブログを参考(?)にしていましたので、同じ様な怪我で入院された方が病床で眺めて少しでも気が紛れてくれれば幸いかと思います。
事故当日
まずは昨年12月10日、事故当日の流れです。
当日は昼ごろにKTM群馬から1290の修理が上がったとの電話が有り、仕事が少し早く終わったのもあって夕方回収に向かう予定でした。
会社を出てグロムで自宅に向かって片側二車線の道の右車線を走行していると、対向車線に右ウィンカーを出して停車している軽自動車が見えました。
信号が無い場所でしたが、私はそのまま直進を続けその車とすれ違うかと思った瞬間、突如としてその車が右折を開始。
あまりに突然過ぎてブレーキをかけたかどうかも覚えておらず、私はその車の左角付近に衝突し吹き飛ばされて地面に落下しました(この辺りは記憶にないのですが後続車のドラレコ映像によるとかなりの勢いで飛んでたらしいです…)。
気が付くと私は道路に仰向けで倒れて全く身動きが取れない状態でした。
その後、救急車で足利市の赤十字病院に搬送されてICUで緊急治療を受けました。
ここまで意識は辛うじて有ったのですが、兎に角苦しいのと水が飲みたくて仕方がありませんでした。
・グロムは事故後にレッカーで自宅に運ばれてきました。ご覧の様に酷い有様です…。
・フロントが押されてタイヤがシリンダーとエキパイに接触してしまい回らなくなってました。
入院2日目〜6日目
緊急治療は数時間に及び、ICUを出たのは夜中になりその日はICU近くのベッドで一晩を過ごしました(夜になってようやく水差しで水が飲めました)。
翌日、午後になってから救急病棟内の個室にベッドで移動となりました。
・この病院は基本的に個室ばかりで結局退院まで個室でした。これは非常に気が楽で良かったです。
さて、一体どんな怪我したんだって事なんですが病名を上げてみます。
・恥骨結合離開
・仙骨骨折
・左仙腸関節脱臼
・左前脛骨筋断裂
診断書によると以上が主な病名みたいでした(これ以外にも肺が少し押されていたり、尿道損傷とかも有りました)。
上半身は無事だった訳ですが、この中でも特に問題なのが仙骨骨折で、入院初期は自力で体を動かす事が全然出来ず(物理的にも痛み的にも)これが本当に苦しかったです。
この記事を書いている時点で未だに当時のレントゲンは見ていないのですが、骨盤が真っ二つになっていたそうです…(汗)。
(追記)通院時にレントゲンを見せてもらいましたので画像を貼っておきます。
・上の赤丸は仙骨が縦に折れているのが分かります。下の恥骨の部分は言うまでも無くガッツリ開いてしまいっていますね…。
・左足はICUに入った時点で骨まで見えていたらしく包帯でグルグル巻き。右足は打撲とかでやっぱりグルグル巻きでした。当然トレイは行けないのでオムツと尿道に管が入ってます…。
・骨盤骨折で結構な出血が有った様で人生初めての輸血を受けました。
入院3日目にてようやく食事が出来る様になりました。
今まで点滴だけだったのもあってとてもお腹が空いてました。
・こちらが入院初の食事です。上体を起こしてはいけないので殆どギャッジアップ(ベッドを起こす事)出来ずに食べる事になりましたが、数日ぶりの食事にとても感動したものです。
・お昼は牛丼が出ました。病院の食事は特に味が薄いという事も無かったのですが、何にしても量が少なく入院後半は完全に量が足りない状態でした。
・救急病棟はテレビも無いし、スマホを見るのも結構しんどい状態だったので天井を眺める時間が多かったです。
4日目まで便意が来ず、仕方がないので人生初の浣腸&寝たまま排便をする事に。
痛みや辛さが先に来て尊厳とかそんなの気にする余裕は全く無かったです…。
入院7日目〜10日目
入院1週間経っても状態は大して変わりませんでした。
除圧は看護師さん2人以上に2、3時間に一度やってもらいますが体を持ち上げられる度に骨盤辺りに激痛が走りました。
朝の体拭きはオムツ交換やお尻拭きがある為、看護師さん5、6人がかりで体全体を持ち上げてもらってその隙に1人が色々と拭く、というエクストリームな作業が続きました(4人とかだと体が曲がってしまいそれだけでメッチャ痛かったです…)。
・何をしても痛いばかりなので謎のサムズアップで気合を入れたりしましたw
で、この辺りで「食事が辛い」という問題が出てきました。
初めの内は嬉しかったのですが、徐々に体を少し起こすもの辛くなってきてどうにもならない感じになってきました。
看護師さんに流動食みたいな物に変更できないか相談し、ちょっとの間変更してもらう事になりました。
・変更してもらった食事がこちら。正に流動食といった感じで味気は無いですが、咀嚼せずに飲み込む事が出来るので上体を殆ど起こさずに済みました。重湯やリンゴジュースみたいなのがメインでした。
そんな感じで数日過ごし、手術日である19日が目前に迫ってきました。
・手術前日は食事が出来ないので点滴に切り替え。抗生剤と栄養剤がぶら下がってます。
・手術日の19日になりました。この時点で足の包帯とかは外れてますね。
手術の時間は10時頃との事で時間まで病室で待機となりました。
結局お呼びがかかったのは11時くらいだった気がしますが、手術室までの長い距離をベッドで移動する事になりました。
今回の手術は「創外固定」という治療で、骨盤に長いボルトを4本差し込み、それを体の外で棒に繋いで骨がくっつくまで固定するというものです(ついでにこの段階で左足の断裂した前脛骨筋を繋ぐ手術もしたそうです)。
手術室は肌寒いのが第一印象でそこが余計に不安を煽る感じでした。
痛みで手術台に移動するのも困難なので、全身麻酔をかけてから移動する事になりました。
「はい、麻酔かけますよ。数秒で眠くなりますからね〜」と先生に言われ、目の前がグワンと回ったかと思うと気を失いました。
17時頃に手術が終わり手術室を出た所で目が覚めたのですが、その瞬間に一気に色んな情報が五感から頭に飛び込んできてもの凄く混乱したのを覚えています。
人生初の全身麻酔でしたが、目が覚めた瞬間がとても怖かったのでもう2度とやりたくないです…w
・10日目です。足の包帯が再び巻かれてますね。何やら体にかけているタオルが膨らんでいますが…。
・タオルの下はこうなっていました。骨盤から出てるボルトをゴツい棒で繋ぎ合わせてガッチリ固定されています。これは定期的に先生が六角レンチで増し締めしますw
・(追記)こちらのレントゲンは退院後2回目の通院時に撮影したものですが、恥骨の辺りに白い影が写っています。実は手術時にボルトとプレートを入れて恥骨を固定していた事がこの通院時に判明しました(!?w)。先生も母も入院時に話してくれなかったので結構衝撃でした…。
中編に続きます。