なめたボルトをネジザウルスモグラで外してみた

こんにちは、雪風です。

梅雨真っ只中ですが早くも次シーズンのスキーの事を考えたりしています。

 

さて、今回はタイトルにもあります通り、なめてしまったボルトを「ネジザウルスモグラ」(以下モグラ)という工具で外してみたというお話です。

 

www.nejisaurus.engineer.jp

 

モグラは「ネジザウルス」でお馴染みのエンジニア社製の商品で、「なめて回せなくなってしまった六角穴付きボルトを外す事が出来る」というものになっています。

で、何故この様な商品を買う事になったかと言いますと、前回の1290のオイル交換時に「スキッドプレートのボルトがなめていて外せない」という事態が起きてしまい、結果として本来とは違うであろう手順でオイル交換を行う事になってしまった為です。
結果としてオイル交換自体は出来た訳ですが、どうにもスマートではない上になめたままのボルトを車体に放置するのがどうにも気になっていたので対応しようと思った次第です。
 

・こちらが今回購入したモグラです。2mm、2.5〜3mm、4mm、5mmの六穴対辺にそれぞれ対応出来るビットが4本セットになっています。
 

・先端がドリルの様になっていてここがボルトに食い込む訳ですね。
 

・同時に購入したのが同社製の「バズーカグリップ」です。モグラを差し込んで回す為の持ち手になります。

・この様にモグラを差し込むだけで準備完了です。

・ご覧の様に力を込め易い握り手の形状になっています。

 

・早速作業開始。まずはスキッドプレート前面のボルト6本を外してみます。1、2本はレンチで外せましたが後はなめてしまって外す事が出来ませんでした。

 

・M6ボルトに対して4mmのモグラがちょうど良い感じでしたのでいざ挿入。

 

・「押し7:回し3」の割合で「反時計回り」にグリグリとねじ込んいくとモグラがボルトに噛み込み、それと同時にボルトも回り始めてくれました。

 

・そのまま回し続けるとボルトがあっという間に外れました。思いの外楽に外せたのでちょっと驚きましたw

 

モグラの先端がガッチリとボルトに食い込んでいるので手で外すのは困難です。レンチ等(画像はネジザウルス)でボルトをしっかりと挟んでからモグラを「時計回り」に回す事で分離させる事が出来ます。

 

・こちらが取り外したボルトの頭です。モグラが食い込んだ事によって六角穴が完全に破壊されているのが分かります。

 

・残りのなめてしまったボルトも外していこうと作業を再開したのですが、モグラが食い込むものの一本目と同じ様にスムーズに外せないボルトが出てきました。バズーカグリップのビット差し込み口が完全に固定されない(遊びがある)ので、大きなトルクが掛かるとモグラが回転してしまい固く締まっていたりするボルトは回せない様です。

 

モグラは対辺6.35mmのビットなので手持ちの対応するアダプターを噛ませてレンチで回せる様にしてみました。

・ラチェットレンチにモグラを接続してみると、空回りしないので先程回せなかったボルトも外す事が出来ました。「これは楽でいいや!」と調子に乗って作業を続けていたところ…。

 

 

バキッッッ!!!!

 

 

 

 

 

 

モグラが折れた…/(^o^)\

 

 

 

結構派手な音と共にモグラが途中で折れてしまいました。

ラチェットを使用した事によって力点が作用点から大きく離れてしまい、押す力より回す力がかなり強まってしまったのが原因じゃないかあと思います。

 

「力の入れ方に気を付けろ!」…と言うのは当たり前なんですが、対策としてはバズーカグリップよりもビットの隙間が少ないと思われる「ネジザウルスGTドライヴ」という商品を利用するか、単品売りされているモグラの「ミドル」、若しくは「極短」という短いビットを利用すると尚良いかもしれません。

・写真を撮り忘れていたので拙い絵で状況をご説明しますと、ねじ切れたモグラの先端がスッドプレート側のボルトに食い込んだまま残ってしまいました。

 

上記の様にボルト側に残ったモグラの切れっ端は尖った一部分の為にネジザウルス等で掴む事は不可能。

ボルトのねじ山をネジザウルスで掴んで逆から回そうとも考えましたが、ねじ山が短く力を込めて掴む事が出来ずこれも出来ませんでした。

 

手持ちのショボいドリルでは穴を開ける事も出来なく詰んでしまったので、近所のバイク屋さんに手助けを願い出る事にしました…。

 

・お店に持っていくにはスキッドプレート本体を外す必要があるので下面のボルト6本も外しました。こちらは改めて確認すると6本中5本は普通に外す事が出来たので、1本だけモグラで対処しました。ここはM8なので5mmの一番大きいモグラで作業しましたが難なく外す事が出来ました。

 

・残り2本だったのですが仕方ないですね。

 

…と、ここまで作業してからある事実に気付きました。

 

スキッドプレートの前面6本のボルトを外さなくとも、下面6本とエンジンガードと共締めになっているステーの2本を外すと車体からごそっと丸ごと外れるんですよね、スキッドプレートが。つまりそれでオイル交換の作業は問題無く行える訳で…。

 

 

 

前面のボルト放置で良かったんじゃん。

 

 

( ´ー`)y-~~

 

 

 

…まあ、前述した様になめたままのボルトがあるのは気持ち良くないのでこれは仕方が無かったと思ってプロにお願いしてきました。

 

・「急いでいないので暇な時にお願いします」という事でお店に預けてきたのですが、1時間くらいで「外れました」と連絡が有り急いで回収しに行きました。タガネやら何やらを駆使して外す事が出来たそうです。ホント助かりました(泣)。

 

何とかボルトを全て外す事が出来ましたが、破壊したボルトも含めて新調する必要があります。

「六角穴付き皿ボルト」なんてホムセン等では有りそうで無い(大型店舗では分かりませんが)ので、外したボルトのサイズを測って通販で取り寄せる事にしました。

 

・元々のボルトをねじ山チェッカーに入れてサイズ確認。ピッチも並目で特別なものでは無い様で何より。

neji-super.com

・今回は「ネジスーパー」で購入しました。単価も安く対応も素早いのでとても良かったです。

 

・素材は鉄で三価ホワイトを選択しました。前面は2度と外さない予定なので6本だけ、下面は今後の事も考えて8本購入。

 

・オイル交換の度に外す場所なのでねじ山にスレッドコンパウンドを塗布しておきました。

・苦戦したスキッドプレート前面。三価ホワイトだとちょっと色味が浮くかなあと思いましたが純正と殆ど変わりませんでした。まあ、ここはもう2度と触らない予定ですw

・下面もサイズ等問題無し。皿ボルトって構造上、穴の深さが浅くなりがちなのでなめやすいんじゃないかなあと思います。場所的に突起となるトラスや六角は使えないのは分かるんですが固定方法とかどうにかならんのかなあ(タイガーみたいにスキッドプレート触らずにオイル交換出来るのがベストなんですが)。

 

・スキッドプレートが元どおり装着出来ました!

 

以上、なめたボルトをモグラで外してみたお話でした。

エンジニアの公式ページではモグラは「軽傷」なネジに対応との事ですが、サイズさえ合えば大体のなめたネジは外れてくれそうです(ネジが完全固着していたりした場合はその限りではありませんが)。

そもそも「なめさすな」という話ではありますが、こればっかりは素人整備だとどうしても出てきてしまう場面があるので、いざって時に「こういう方法もあるよ」って感じで覚えておくと助かるかもしれませんね。

 

・後日、折れた4mmのモグラはバラ売りで再購入しておきました。活躍しない日を願っております…w